連珠 (五目並べ) の勝ち方
--- 連珠を楽しみ始めた人のための上達編 ---
連珠
の打ち方に慣れていない方は、
入門編、
初級編 をまずお読みくだ下さい。
連珠の 基本ルール を確認しておきましょう。
- 縦・横各15道の 連珠盤 と黒・白の 石 を使います。
- 黒が先手、白が後手で交互に打ち、
縦、横、斜めのいずれかに先に 五 を作った方が勝ちです。
- 黒は五を作る前の 三々、四々、長連 が禁手で、
負けとなります。
- 白には禁手がなく、長連は勝ちです。
- 勝負のつかないときは、満局 (引分け) となります。
開局規定
禁手は黒の有利さを減少させますが、実はまだ不十分です。
競技会での対局では、
開局規定
に従って打ち始めます。
初級者が自由に打つ対局方法の次に使うのが良いとされる開局規定を紹介します。
-
一方が黒石、他方が白石を、それぞれいくつか握ります。
- 石の合計が奇数ならそのままの色で、偶数なら黒・白を交替することで、
黒を持っている方を仮先、他方を仮後とします。
- 仮先は、黒1・白2・黒3を限られた範囲内に打ちます。
- 仮後はそれを見て、黒を持つか白を持つかを決めます。
- 最終的に黒・白が決まった後は、白が4から自由に打ちます。
(名人戦などの公式戦では、
もう少し複雑な開局規定が使われます。)
【 対局の例 】
仮先のAさんが黒1・白2・黒3を置くと、仮後のBさんは黒を選びました。
Aさんは白となり、白4と黒を囲い込む作戦できました。
黒11の好呼手、黒15のミセ手兼フクミ手で黒の攻めが成功し、
黒17の三で白は投了しました。
黒には次に四三の点があります。
勝つテクニック 1 -- 四の連続で勝つ
下左図 は、黒の三を白12と三で止めたところですが、
黒は13から (イロハニ) の
四追い
(四の連続で打つこと) で
四三を作っての勝ちです
(四を止める場所は1つだけですので、防ぎ手を省略して四追いを表わします)。
四追い勝ちがあるので、相手の三は怖くありません。
なお、盤の中央を 天元 と言い、
図では中に小さい白丸のある黒石で天元にある黒石を表わしています。
【 問題1 (上右図) 】
黒の三を白12と三で止めたのですが、黒には四追い勝ちがあります。
実際の対局の多くで、四三を作る直前は四追いとなっています。
勝つテクニック 2 -- 何回かの三や四の後に四三を作る
下左図 は、黒が9, 11, 13と三をヒキ、次にAで四三勝ちとなります。
三や四で攻めて最後に四三を作るのは、基本的な勝ち方の1つです。
9と11の順序は重要です。
先に11だと、白はBと三で止めます。
9に黒石があるので、11の三をB止めだと四追いがあります。
【 問題2 (上右図) 】
黒は三で攻めていって四三を作ることができます。
勝つテクニック 3 -- ミセ手を使う
「次に四三を作るぞ」と打つ手を ミセ手 と言い、
連珠の基本手筋の1つです。
ミセ手を使わないと勝てない局面は多くあります。
下左図 では、
黒15がA点とB点での四三を見るミセ手 (両ミセ手) で、
これで黒勝ちが決まりました。
他の打ち方だと白に三ができ、黒は勝てません。
【 問題3 (上右図) 】
黒は次に両ミセ手を打つことで勝つことができます
。
勝つテクニック 4 -- フクミ手を使う
「次に四追いで勝つぞ」と打つ手を フクミ手 と言い、
何もなさそうな所から攻めが発生することもある強力な攻撃手段です。
下左図 では、黒13が (イロハ) の四追いを残すフクミ手で、
これで一気に黒優勢となっています。
白には三々の点がありますが防ぎが必要で、
その後黒は三や四での攻めが可能です。
【 問題4 (上右図) 】
三ヒキもできない黒ですが、次の一手で優勢にできます。
勝つテクニック 5 -- 呼手で攻めの態勢を作る
三や四と違い防ぎを強要しませんが、その後の攻めのために
打つ手を 呼手
と言います。
良い呼手を打つことで成功する攻めが生まれます。
下左図 は黒7の三に続く9が好呼手で、これで黒は有利に攻め続けられます。
下右図 の黒13も呼手ですが、白14はさらに良い呼手です。
相手の攻めを抑えるとともに、A点とB点の自分側の四と関連付けています。
勝つテクニック 6 -- 禁手筋を利用する
白には“黒に禁手を打たせて勝つ”戦法がありますが、
直接禁手を打たせなくても禁手筋を利用して戦いを有利に進める方法もあります。
下左図 では、禁点Xを睨んで白10, 12と打てば
自然に白の勢力が増し、その後の攻めが成功しそうです。
下右図 では、黒は13の三でAの四三を狙っていますが、
白14の四ノビで黒15と打たせると縦が長連筋でA点は四三でなくなります。
続けて白16と三を止めれば、Bの四三とCの三々が残っています。
問題の解答
【 問題1 】:
天元の2つ右下・右下と進めて、3回目の四で天元の左下で四三ができます。
【 問題2 】:
天元の2つ上、次に天元の2つ右に三をヒイていくと、
次に四三です。
【 問題3 】:
天元の3つ上に打つと左右に四三の点ができます。
【 問題4 】:
天元の2つ右上に2回の四追いを見るフクミ手を打ちます。